Hand Made My Cajon
(by ZO-3)
Cajon(原点回帰〜竹ひご)
さて、ココに来てくださった方は、余程の『Cajon好き』(笑)なようで・・・。
今まで色々なCajonを作ってきました。
最初のCajonは使わなくなったタンス(引き出しのことをスペイン語で『Cajon』)の引き出しを使いひっくり返し底を叩いた。魚を運搬する箱をひっくり返し叩いた、とも言われている。
それから、片方を塞ぎ・・・時が流れ、打面の裏に『竹ひご』を張り合わせ「ちゃっ!」というバズ音が出るように加工し後にスナッピーやピアノ線やギター弦などに材料が変わった。
『・・・・・『竹ひご』の付いたCajonの音ってどんなのかな?聞いてみたいな〜・・・。
音色が暖かいのかな〜?。楽器メーカーのマネやなんちゃって〜ばかりしてても嫌だしなぁ・・・。
基本を分かっていないと「Cajon作ってます!」って言い切れナイしなぁ・・・・。
そうだとしたら、作ってみよう!』
ココで『スナッピーやギター弦にバズ音を頼ってきたけど、何故スナッピーやギター弦になったのか?』などと密かに疑問が湧き、だったらスナッピーやギター弦という出来合の人間が機械を使って作った材料を使用することは解せん!ホントのCajonを一度作ってみなければ、Cajon制作とは言い切れない!!などと曰ってしまうこの追求心旺盛な意地っ張りの負けず嫌いな制作者・・・(アカンイイトコ無い性格みたいな自分・・)
挑戦します!いや、何も頼らず、今までの数々のCajonをこうやってネットにまで掲載しているので有れば出来るはず。本当の最初のCajonがどんな音なのかを!!!!
チャレンジ!
多分、この制作が経費が一番掛からないと思います。これこそ挑戦してみてはいかが?
<行程1>材料&組み上げ
竹ひごCajonには二つの方法があります。
一つは、ココで掲載しているように、Cajonの底から『V』型に二本竹ひごを底だけ の部分を打面に当たるように固定をして、上側は全く固定をせず。
打面を叩けば上部 が跳ね返り『バシャ』っというバズ音を出す方法。 このときの竹ひごは、凧の骨組みに使われる幅5mm前後の不揃いの竹ひごえを使用し ます。
結構まがっていますので、ガス台の火で炙り気持ちだけ反っているようにします。
取り付けは、打面表から裏に竹ひごを挟んだ当て木を当ててネジ止めされると打面裏 にぴったり当たると思います。
長さは、斜めにして天板に引っかからない長さです。
材料です。2.5mmの色つきベニヤ一枚(打面用)と18mm集成材をそれぞれ家庭用品店などで購入します。
スナッピーやギター弦の代わりにこの『竹ひご』・ゴム足一組。
前のCajonの制作を参照にして通常に箱を作るように組み上げましょう。
ダボ付けしたほうが出来上がりは綺麗ですよ。
スナッピーと違う点は、この竹ひごを市販の竹や家で要らなくなった竹筒を最低長さ500mmのを用意して鉈(ナタ)などで割って一台につき最低4本幅5〜10mmを用意します。
出来上がった竹が真っ直ぐならば、コンロなどの火で打面裏に反ってでも当たるようにそれぞれ炙り(あぶり)曲げます。
(幅5mmからの竹の加工ですが手作業は大変ですので覚悟して取りかかってください。もし、それが大変なら、ホームセンターなどで『たこあげ製作用竹ひご』など売っていますので、手を抜きたい方は(笑)そちらをどうぞ。)もう一つは、工作などに使われる3mm(くらいですよね?)の均等幅の竹ひごを底板 から3/4の高さの位置に『横』に4、5本を均等に7cmの幅に張ります。(この時本体の 横板に少しその竹ひごの太さ分を埋め込む分掘らなければなりませんが・・・難しい かもしれません。この作成法は自作Cajonで見られる方法です。)
いずれの方法も打面にぴったりと当たっていないと、左右均等にバズ音が出ないこと がありますのでご注意を。
<行程2>打面取り付け面加工
ココまでは打面取り付けまでは通常のCajonの行程と同じですのでこのタイプのCajonの行程を参照してください。
そして、Cajonの制作に当たって一番注意をしなければならないのは、打面を取り付 ける本体の面が全て凸凹にならないようにしなければなりません。
これは、箱状の本体のつなぎ目の部分にズレがあると、打面を張るとき隙間が出来低 音が出るとき空気が漏れ低音が出なくなります。
それでは、今回自分なりの解釈&想像での制作過程です・・・。
こうご期待!
<行程3>打面下側サワリ付け(1)
さて問題はなかったですか?
打面を取り付けたなら、『竹ひご』を取り付けるため打面裏に確実に竹ひごが当たるように引き寄せる角材を付けるためネジを付けます。
(角材の大きさは、100×18×18mmの角材です。)
<行程4>打面裏サワリ取り付け加工(2)
竹ひごは450mmの長さを4本用意して2本ずつ「V」の字に打面裏に当たるように設置します。
 けど、『V』と書きましたが、別なページに弦のパターンが掲載していています。真っ直ぐ平行に這わせたり、菱形の様にしたりと様々に組み合わせしてみるのもオリジナルですよ。
打面取り付けまでの注意点、「箱状の本体のつなぎ目の部分にズレがあると、打面を張るとき隙間が出来低 音が出るとき空気が漏れ低音が出なくなります。」となり、本体が歪みますとCajon の制作の要の打面の出音に左右されます。
スクリュー釘ですと、釘自体が材料同士を引き合い面に密着し本体の精度が大きくな ります。 他の方法で、ダボ組で材料を接着する方法もありますし、クランプで締めてゆき直角を取りながら本体を制作している方法もあります。
どれが、正しいかは分かりませんが・・・・。
9mm厚の本体は、予め穴を空けていないと斜めに打ち込んでしまったりしてしまうの で、張り合わせに押さえが効き、打ち込みやすいのが12mmと思っています。(ココでの制作説明は、どなたでも制作できるように15mmにしていますが) 竹ひごも凧用の太めを『V』型にするのも、2つ目の本体に細い竹ひごを埋め込むのも 意味があります。 それは、バズ音としての音が残像音として残さない為なのです。 太い竹ひごは反発力があり、叩いて打面裏で跳ね返ると元に戻る力が強いので、バズ 音が残らず次への出音と重ならず移れます。その為に底板部分で止めても大丈夫なの です。 埋め込み竹ひごも左右の側面板に埋め込まれているため、真ん中部分でのみの震えで バズ音がでますので、スナッピーと同じ原理になるので、余計な残りバズ音は少なく なります。 もし、細い竹ひごを『V』型に下方だけで止めていますと、Cajon自体の叩く音に反応 して、「バシャバシャ」といつまでも鳴っています。(それがイイという方もいます が) 当然打面も薄くなれば、響きも大きくなり細い竹ひごだと常時「バシャバシャ」鳴っ てしまい締まりが悪い音のCajonになってしまいます。
私のCajonの制作概念は、「ドラムのようにそれぞれの出音が区別できるような仕組 み」なのです。 太い竹ひごを僅かに反らし、打面に付けるのも意味があります。 それは、その反らした反動で打面の上部を押しつけ、打面と本体の合わさるエフェク ト音の為の隙間を、わざと作り出しやすくするためなのです。 その他に「低音」を出す打面の中心部に竹ひご自体を反った分当たらず、低音を出す ときバズ音が出ないという利点も兼ねています。 (細い竹ひごも3/4上の方に取り付けるというのも、真ん中あたりを叩いても竹ひご に干渉されない為なのです。)
<行程5>打面裏サワリ取り付け加工(3)
先ほど(@の裏側)の材料との間にこの様に『竹ひご』を挟みネジを締めてゆきます。
しめた後、布梱包ガムテープで上部先端が跳ね上がらないようにと、浮いている『竹ひご』が浮いている、もしくは打面を叩いてみて、余計なサワリ音がしている場所を止めます。
(これは、出来上がっても出来る作業ですが・・・)
<行程6>背面ホール面取り付け&磨き

背面

カンナ切りくず

紙ヤスリ中
ココは通常のCajonの背面ホールの位置や貼り方の行程と同じですのでこのタイプのCajonの行程を参照してください。
一番時間が掛る行程です。けど、出来上がってくると嬉しいですよ。
カンナも丁寧にあててくださいね。大まかに削ったら次は磨きで最高の細かい紙ヤスリでも、800番まで使って磨いて欲しいですね。もっと時間が在れば、それぞれの目に移る前に乾拭きして硬く絞ったタオルで拭いて乾かすともっとツルツルだよ〜。
<行程7>お姿
当然、見た感じは通常のCajonと同じです。『音』の方ですが・・・・。
細かい『バズ音』は弦と比べて聞こえませんが、音的には暖かい感じがします。
それなりの音ですね。
調整も、ガムテやクッション材などでお好きなようにしてみて下さい。
アコースティック的な感じのライブなどにいかが?
出来上がってみて出来上がりの音に安心した作者でした。これは、安く仕上げたい方や、Cajon制作が初めての方に作って頂きたい行程です。ま、あくまで作りやすい方法ですので、この作り方が正しいわけでもありませんので、後はご自分で考えてね。

それでは、またまた新しいCajon自分なりの解釈&想像での制作の旅は続く・・・。こうご期待!
制作:ZO-3

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Cajonの性質上同じ音のCajon出来ませんので、あらかじめご了承下さい。

 
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