Hand Made My Cajon
(by ZO-3)
Schlagwerk Percussionもどき(弦引き)&トライバル柄付き
このタイプは作者がSchlagwerk Percussionを目指したいと敬意を表し制作したCajonです。
<行程1>内側弦張り調整用ネジパーツ
このページではSchlagwerk Percussionの『Cajon la Peru』を模作してみました。制作方法は、通常のCajonと同じですので大まかな作り方はスペシャルCajon課程を見てください。
面白いナットを発見しました。それは『爪付きナット』です。
左の写真の下の手裏剣みたいな形がそうです。爪が付いていて木材に食い込みずれない構造になっています。
ボルトは60〜70mmの長さを使います。
打面の裏の弦は『エレキギター』の弦を流用しました。(アコギやクラッシックギターより長い、この他にピアノ線も流用できる)
<行程2>これが打面裏弦張り構造です

内部構造

必要な工具その1

必要な工具その2

必要な工具その3

本体の大きさを代えてもOK
以上のパーツを使い左に載っている工具を駆使して天板から底板まで弦がちゃんと張る事が出来、Schlagwerk Percussion製に近い構造になります。(実際はこれらの工具を使って打面をSchlagwerk Percussion社は行っているかは存じません。)
所々自分の考えや構造になっていますのでご理解を。
左の写真を参考にしてください。
(結構簡単そうで案外難しいです。一番時間を掛けなければならない行程です。正確な直角、平行の調整が必要)
鈴用のリングは、骨材に一ヶ所にしか穴を開けてません。このあたりは使用者によって取り付け法は違うでしょうね〜。
弦の折り返しの下の部分にはヒートンを使用しています。こればかりは、回数をこなしていないと難しい行程かもしれません。理由もご自分で考えてね。但し、この方法だと弦がいずれ切れる時期が早まってしまう可能性があるのでご注意。
寸法や取り付け位置もちゃんと中心を挟んで左右対称にしておかないと、出来上がったときに左右の音が違う可能性がありますので注意が必要です。
出来上がっても、Ton(Corner)〜上部角を叩くと『ペチッ』という上部の隙間の合わさる音〜、の左右の音や音程が同じにならないのは当たり前ですからね。近けりゃいいんです。
極端に違うのは左右対称同じ寸法や打面の材質の片よりの有無の選択を間違えなければ大丈夫ですが、わずかに違うのは殆ど『合板の性質上当たり前』ですので割り切って、その違いを『エフェクト』の一部として演奏してください。張りのある合板は当然年輪の入った木を薄くスライスして合わせ出来上がったモノです。だから左右同じ音じゃないのは当たり前ですからね。それが気になる人は、ご自分で合板を作ってくださいね〜。

※バズ音(弦の当り音)がうまい具合に鳴らない場合

 弦は、ちゃんと打面裏にすべて当たるほうが正解です。 『ビーン』と鳴るのは、弦が均等に張られていないのではないでしょうか? 打面を接着する前に各張られている弦がある程度同じ強さに張られているのを確認してた方が良いです。(参考〜『What's』コーナーの『購入参考』のコンテンツ)
 けど出来上がってしまったCajonなら、もしそのCajonの弦が調整できるタイプなら左右同じ張り具合に伸ばしたり緩めたりして調整してみてください。 それでも直らなければ、ガムテで調整をするしかないです。 ガムテも上の方には貼らない方がバズ音が殺されませんが、奏者のお好みで叩きながら調整をしてください。
 弦装置が無い『箱』だけのCajonに対してのスナッピーも取り付けは、『ダルマドライバー(柄の短いヤツ)』で中から後付できますが、取り付け位置の決めとバズ音の強弱調整は難しいと思いますよ。後は打面を張る前にギター弦チューニングマシンで同じ音階にするってのも手ですね〜。

『打面割れ』
結構悩みますよね。消耗品といってしまえばそれまでですが、ご隠居させるのも、もったいない。
叩き方も、奏者によってや強さや材質や厚さによって割れが起きたりします。
材質でしたら、合板なのであきらめますが、折角購入された打面があっという間に割れたりしますと悲しいですよね。 参考までですが、これからの意見はZO-3の見解です。

一番負担が掛かるのは、『BASS』を出すときに力を受ける真ん中の左右のネジの部分です。
結構、ZO-3はこのネジを取り付けないようにしていますが、奏者(強めに叩かれる方)によっては、ある程度加工します。 打面修理(張替え)する方 ・力強く叩かれる方は、『打面の厚さを厚めにする』  ボンド付けをしている部分を丁寧に削るなど作業は大変ですが、従来の『音』が変わってしまう可能性がありますのでご注意を。

・同じ厚さの板を張りかえる方は、以下の方法を参考に
既存(購入された、まだ割れていない)のCajonの方 ・打面中央の両側のネジを外し、穴の開いた打面を補強する為に、ニスなど塗って材料に染み込ませて、補強する。(水溶性のボンドを代用でも可)
・ネジを外し、打面とネジの間に『(ネジ頭の径よりちょっとだけ)ゴム、もしくは硬質スポンジのワッシャー』を挟み込み、コーキング材の注入などを行い板への負担を軽減。
・従来付いているネジを外し、穴の径を一回り太い径の穴を空け、磨き、ネジ頭の大きいネジを取り付ける。 ひびが入った場合 ・・・割れるまで、使う・・。
・打面裏にひびがある場合、裏に水溶性のボンドで補強。 上記の作業を試す。けど、持たないかも・・・。 乾燥しすぎに気をつける。 温暖の差を避ける(材料の膨張収縮防止) 自分の奏法に合ったCajonを選ぶ・作る。
マメに打面交換。 奏法を変える・・・。(これは難しいか) 年間200本ものライブで薄い打面のCajonを使って割れない人も居れば、数回のライブで割れる方もいますよね〜。 まぁ、だからCajonって面白いって思ってます。(爆)

でわでわ。 ZO-3個人の独り言です。
参考は各自お任せします。

<ワンポイント>打面裏弦張りパターン例です

このパターンは、弦を固定することを前提にしています
弦調整の構成の一つ
ココまで、辿り着いたら余程のCajon好き。(笑)弦の張り方は『M』と『V』型しかないのか?

上の弦の張り方の仕組みを別のパターンを紹介します。取り付け方法は、ご自分で考えてください。(そんなコトまで教えたら、楽器メーカーや私のサイトは要らなくなるでしょ?)自分の叩きクセを考えてみると、この他にもまだまだいろいろ考えることが出来ますね。
まるで、あやとりみたいですね〜。
左の写真を参考にしてください。
(結構簡単そうで案外難しいです。張り方はご自分で考えてね)

<行程3>お姿
とりあえず出来上がり〜。
ニス塗りは通常通り。
けど、横二面と背面のホール周りには作者の好きな『トライバル柄』をキルティング用の樹脂板を模様通りに切り抜きスプレーペンキで模様を付けその上からニス塗りします。作者はすこぶるお気に入りなのですが、私の妻には不評・・・・。

御訪問者のCajon作製レポ
●作製動機のこと・・・
ドラムを叩いてみようと思い立ち、この歳(51歳です)で?と回りは驚きましたが、スタジオで叩いたりしていましたが、身近に置きたい。ドラムセットだと近所迷惑だし、練習セットだとつまらなそうだし、エレドラは高いし。
ということでCajonのこと、それも作り方まで書いてあるZO-3のHPにたどりついたわけです。
他HPにも、ハイハット以外の音なら任せて・・・とありましたし。

●材料のこと・・・
早速行きました隣の駅(藤沢)の東急ハンズへ。
寸法・図面を渡すと、30分後に出来るというので待ち、受け取りに行くと丁寧に包装してあり、そのまま家に持ち帰り。
スピーカーネジ、ボンド、9mmの手動ドリル、パテもそこで買い、ギターの6弦は地下のタハラ楽器で。板を開けると、側板が10mmくらい長いし(これは切ればいいが)、打面と背面のいたの厚さが14mmもあるし(4mmと書いたよ)。
もう1回行きました、取替えに。関係者の方がいらっしゃったら恐縮ですが、ハンズさんダイジョブ?

●簡単簡単・・・
上面と側面のボンド付け・ネジ留め、底面と側面のそれも。順調だなあ。
但し、四隅はあまり端っこにネジ留めすると、打面と背面をネジ留めする時にカブるので要注意。
内面の角に補強材をボンド付け、これも楽勝。

●なにこれ。難し・・・
6弦2本を上下の板にV字形に張ってと。苦労しながらも何とか出来ました。
下の板に6角ボルトを通してナット留め、まずまず。打面を仮ネジ留めして叩く・・・かすかに鳴る。
共鳴してるだけか?底板にネジ留めした中の縦材を、力づくで金槌で叩いて前に出して、水平な上下の部材が打面にぐっと近づくようにして鳴るようにする。こんな乱暴なことしていいのか。

●キレイ綺麗きれい・・・
電動ドリルのビット・ダボ材を使うとネジ面が綺麗に処理出来ると書いてありましたが、電動ドリルは高そうなのでやめて(あとで結局買うのですが)、代わりにパテにしました。
これは、ネジの埋まり具合の深い浅いに無関係、しかも面の間にできた微妙な隙間も後で、ついでに埋めるのに使えて便利でした。

●あれ・・・
手芸屋さんで買ってきた小さな鈴をキーリングに通して、中の縦材に開けた穴に通してと。
打面を仮留めして叩く。鳴らない。
打面を正式にネジ留めすると鳴るんだろ。鳴らない。
写真をよく見ると穴を上下に開けてそこにリングが通っているような気が、いやそうだ。
私のは、穴が一つでリングの下部が縦材の表面に触れている。ん〜、全部ネジ留めしちゃった、めんど、後で穴開けよ。

●ドライバー・・・
全部のネジを手動で絞めると、結構手の平にきます。私の場合、開け直してて、ネジ絞め直して、という事態が発生したので、3千円也の電動ドライバーを途中で買いました
●制作費・・・
木材、ネジ、手動ドリル、電動ドライバーなど一式で1万5千円位かかりました。

○職場の近く、田原町のコマキ楽器(JPC)に行き、カホンを叩いてきました。
Schlagwerk Percussionの鳴りもMy Cajonとそう大差無く・・・と言い切れないのが悔しい。
でも、そこそこイイ線いってます。
Yambuのセット、いい音していました。欲し〜い(作りたいとは言わない)。


☆>ZO-3様 お蔭様で、苦しくも楽しいカホン作りの旅、体験できました。
ありがとうございました。
2台目作製の日まで、叩きまくるのみでございます。
長くて、失礼申し上げました。


投稿者: NIISATO(敬称略)
投稿日:2002/07/17(Wed)当サイトBBSにて

更にCajonの世界へ飛び立つことでしょう(笑)
楽しんで頂けて嬉しいです。 ZO-3

制作:ZO-3

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