Cajon's Play Method(peru type)
【Cajon(カホン)の基本の叩き方「ペルー式」】

 私が知っている範囲ですが、ペルー式Cajon(Schlagwerk PercussionやLP(WORLD BEAT)WB1431タイプの弦引き響き線の打面のCajon)の叩き方の説明です。
 ほんのかじり始めなので分かる程度のこのコーナーですが、叩き方は、座って叩いて演奏する。(これ当たり前)
 では、まずは・・・・

 
身体に合ったCajonを
 Cajonの高さは足の長さに関係あります。長い脚の方もしくは長身の方が、小さすぎるCajonに座り演奏すると・・・ヘン(無骨)に見えるでしょう。演奏時でも足を思いっきり開いたり、腕の動きや叩く可動範囲を制限したりします。
 また、背の高すぎるCajonに座る短い脚の方(体格の小さい方)だと、何度もCajonの上で足を床に付け直す体制や床に足が付かないと自然に打面側に寄ってきて体勢の建て直しの時間が余計に掛かり演奏の妨げになります。
  以上のことをふまえて、御自分の体型に合った大きさのCajonのまず見つけてください。

 
座る位置は
 人には一人一人、体型や体格、個人的好みや快適さは個々に異なります。
 例えば、会場や練習室で自分のではないドラム・セットに座り多くの時間を過ごした時、座る姿勢が奏者がどんなに重要かと合わない時の苦痛は誰でも分る事です(デスクワークに例えると、自分に合わない椅子に長い間座っている苦痛と同じです。)。
 Cajonも同じことが言えます。
 長時間のパフォーマンスや部屋での練習、演奏する前にモニターしながら座る体制を最低でもチェックします。
慣れてくると自分の座る位置が分かってきますので、確認してから演奏易い場所に着座します。

 
体に合う大きさが無い場合
 上記に書いた、体が小さくCajonの大きさがどれも同じ大きさなので難しい方や、長い時間の間、垂直の打面をプレーする腕の移動は、ドラムセットのようにスティックを持った腕が上下に動きとは全く違い厳しい動きになります。
 Cajonの場合この動きが奏者の脚の間に起こります。打面の垂直の面を叩くときには前屈みになり演奏しなければならず腰や背中に大きな負担が掛かってしまいます。奏者にとってどちらの方もしんどいです。
 背中を真っ直ぐにすればその負担が無くなります。
 それは・・・・。
 Cajonを斜めにして(打面側前方を起こす)演奏すれば、体型の小さな方や長時間演奏する方に良い方法の一つです。
その上打面が斜めになることにより、打面の移動のレスポンスの早さや、腰などへの負担の軽減、後方から出る『低音』の調整も変化が出来る利点も在るのです。
これは非常に快適な姿勢です。お試しを。
 しかし、メーカーによってはCajonの底が滑りやすい材質もありますので、ゴム足を取り付けるなどご自分で改良されることも付け加えておきます。(当サイトの『カスタム』編を参照してください。)

 
打面叩き
打面を叩くときには、ツメが伸びてると難しいかも。
 指輪も・・・叩く時普通は指輪や時計はしていません・・・。外して叩きましょう。
長い間叩いているとホントに手が腫れてしまいますのでご注意下さい。
(厚めの打面ですと強めに叩かなければ音が出ませんが、薄い打面ですと女性でも出せますのでCajonを購入の時や、制作の時は参考にして下さい。)

基本的な叩き方は、右利きだと、『右・左・右・左・・・・・・』と交互にRhythmを取ってゆきます。

1.叩く部分で音質、音高が違う。中心が低音端に向かうにつれ高音に鳴る。

2.ホールの真裏の打面を叩けば、バスドラムのような、(手のひら全体や指先で叩く)
  沼澤 尚さんの話では、打面を浮かしながら叩くと低音など変えることが出来るそうです。

3.また
バズ音(難しく言うと「異種変調雑音」のこと。ビリビリ、ジャラジャラいうバズ音(ノイ ズ)を出す仕組みが備わっている装置から出る音のこと。こうした音は、スネアドラ ムのスネア(響線)や三味線のサワリと同じ発想からきている。バズとは英語の擬音 語で「ブ〜ン」という虫の羽音のような音を言います。)を利用してオープンハイハット、スネアドラムなどに似た音を演出できる。
  (あくまでもハイハットシンバルの様な金属音ではなく『似た』音です。)

4.角を叩けばリムショット(=rim shot ドラムの奏法(叩き方)の一つ。
   リムとは、ドラムのヘッド(叩く革の事)を本体に押さえる為の金属製(ドラムによっては木製もあり)の枠のこと。 ココを叩く。 リムショットには2種類在って、 @オープン  リムとヘッドを1本のスティックで同時に叩く。  (Rhythmのアクセントに「カーン」という音) Aクローズド(=クロス・スティック)  リムだけをスティックで叩く。
  (ボサノヴァなどで、使われる「コッ、コッ」というRhythm) )に似た音も出せます。

5.打面を叩く際、指を交互に時間差で(ギターのトレモロ?のように)叩く方法もある。
 『ゴーストノート』
ドラム用語で使われています。 ゴーストノートとは、ゴースト(幽霊)+ノート(音符という意)という造語で、「無意識音」「譜面には書かれていないけど鳴っている音」「譜面に書いてあるが、小さく出す音」という意味があります。 ドラムのなどの楽譜に、音符が( )付きで記されているのがゴーストノートです。また、( )付きで記されず、普通の音符で書かれる場合もあります。 人によっては、このゴーストノートが手癖になっていて、必要のない場所でも叩いている方もいますが、このゴーストノートは、ゴーストノートでないショットよりも小さい音でないと、リズムパートがくどく聴こえがちです。スネアドラムは、通常スナッピーという響き線がついていて、かなり弱く叩いても大きな音になりがちなので、ゴーストノートは「叩く」というよりは、スネアショットの反動で跳ね返ってきたスティックを「転がす」または「落とす」感覚で、意識して叩くのとははっきりと区別する叩き方です。 Cajonで言うと、 両手または片方の手(人によってですが)の指を、う〜ん 簡単に言えば、よくイライラするとき指を机にパララッってやっている感じ・・・(分る?)。 それを、Cajonの打面にしている時の叩き方です。

6.他の演奏法で『ドラムブラシ』を使って演奏しているアーティストはいます。
   (沼澤氏、後藤氏、金井氏等、映画の「ベンゴ」中でも在り)
私はナイロン製のブラシ(Jazz用)の持っています。 ナイロンだと打面がキズ付かないと思って・・・。

7.あとマレットを使って打面を叩いている方もいます。

8.音のバリエーションを出すためフラメンコやカリブ太鼓の奏者は、かかとで音程を変える(ミュート)方もいます。
「足の使い方についてですが、もちろん音楽表現の欲求としてそのような方法をとっています。具体的に説明すれば、音程を変化させる、ミュート(消音)気味にしたい場面などこの方法を用います。私の場合は、残った足と腰で支えていますが、バランスをとるためにカホンの底が滑らないような工夫は必要なことです。私は演奏の場では、足も充分に乗せることの出来る大き目の革(スエード)を敷いて滑らないようにしています。また、足を押し付ける力を強くすればするほど音程は高くなります。」(金井秀正氏談)

9.本体の側面を叩きボンゴまたはコンガのような音。

(マイクを通してアンプからの出力はまるでドラムセットの様な音です。)〜当サイト『マイクコーナー』参照して下さい。

下記の六つの叩き方の音の出し方が基本動作ですが、
これに囚われず好きなように演奏していて気持ちがいい事が大事。

ドイツのPercussionist『Peter Kreitmeir 』の叩き方があります。
以下をクリックして『Peter trommelt auf seiner Cajon la Peru MPEG Video 』をクリックしてください。
Goldschmied und Percussionist Peter Kreitmeir

Cajonは、それぞれの音が出せるドラムがあるドラムセットと違い、
一つ(一枚の)の打面上でいくつかの音を出せます。
それぞれの音は決まった場所と明瞭に解る楽器ではありません。
そのCajonの打面のそれぞれの音が出る場所を各個人確認し、演奏します。
打面を流れるように叩き奏者の最良の音を探してみてください。
ここで紹介した音の出し方も、必ずコレです。
・・・というわけではありませんので参考にということでご了承ください。
 演奏の際大切なのは長い間演奏しても手や手首に負担が掛からない正しいポジションが大切です。
 負担が掛かるポジションは手首や手に不快感や炎症を起こしかねません。
 ほとんどのドラム(Cajonはスティックではなく全手の使用により叩かれますが)の演奏のように基本的な4つの叩き方が在ります。『Ton』、『Tip』、『Slap』、『Bass』の4種類ですが、その他にも在りますがこの4つを憶えていれば大丈夫です。


Ton(Corner)
上部角を叩くと『ペチッ』という
上部の隙間の合わさる音
角(Corner)の調整方法

Cajonの上部角を1本あるいは2本の指で打面を叩きます。
 (『パチッ』と音を立てる)これも叩く強さにより希望の音の大きさを出すことが出来ます。
 この奏法は、内部ストリング(弦装置)を持っていないペルー式Cajonで使用される高音の出し方です。(メーカーによっては出にくい機種もあります。その場合加工など必要です。)


Tip
軽く『トン』と聞こえるかどうかの様な音

Rhythmを安定させたり、メインの音などに左右されずに演奏するときに使用したりします。








Side

側面を強く叩くとボンゴの様な乾いた高音。
他にスティックで叩いたり、後方側面を叩く場合も在ります。側面も機種によって様々です。
ある程度、どこがどんな音が鳴るかを事前に把握した方が良いでしょう










Slap(Snere)
縁の角のほうを叩けばスネア様な音。

バズ音(弦装置の在るCajonのでハッキリと出される)奏法。 Cajonの上部の端から少し内側より斜めに中心に向かって(弦の張ってある方向に沿って)、全指(又は指先を交互に)で打面をドラムのロールの様に叩く、打面裏と弦が弾き、あなたに明瞭な音を奏でられます。
 上部角から中心に向かい『高音』→『低音』と弦との合わせ音の変化が得られます。メーカーや機種によっては、弦やスナッピーの設置場所が様々ですので、ご自分のCajonの特性を把握してください。

Schlagwerk Percussionペルー式弦調整方法

Bass(Fat)
中央付近を深く叩き込めばバスドラムの様な音。

最も太い低音。
Cajonの上から三分の一あたり、打面の中間部分に手の平で打面を打つ、手首から先を動かすように手の平のみで打面を叩く。
 叩いた後、手を打面から離れさせ、そこで(もし低音を響かせたくなければ)休止させます。打面の厚さや性質で手のひらで叩く場合と、指先で(右記の「Light」の叩き方でも十分低音が出る機種も在ります。


Bass(Light)
中央付近を指先で強く深く叩き込めば
鋭いバスドラムの様な音。

掌をカップ状にして、低音のエリア(左記参照)の打面を叩きます。
左出のBASSよりは低音が出にくい叩き方です。
この低音の叩き方は、本場ペルーの奏法技術の中でほとんど使用される低音の叩き方です。



ブラシを使った演奏法

マラカスと一緒に使う演奏法

この様に、Cajonは奏者の希望の音を出すことは出来ますが、出過ぎた低音の音を変更することも可能です。
 本体内部は通常空の時、Cajonは、低い低音を出せますが、ホール側から本体中に1枚あるいは2枚の古いセーターや毛布等を内側に入れてください。そうすれば、音はよりコンパクトになり低音を押さえたいときの演奏時に、Cajonの存在を獲得します。
 この様に音を包むことは、全体としてCajonのボリュームを小さくする事が出来ます。
 「アンプラグド」で行うアコースティックライブなど行われる際、この方法で演奏されるとマッチします。


Cajonと一緒に使われるのを見かける楽器など

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掲載されているCajonの叩き方は一つの例です。
Cajonの叩き方は奏者によって奏法は様々ですのであらかじめご了承下さい。

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